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復活!! もぐらんぴあ (岩手) [水族館レポート]

ゴールデンウィークを目前に控えた4月23日、岩手県久慈市のもぐらんぴあがオープンした。
5年前の大震災で壊滅的ダメージを受け、閉館を余儀なくされてしまった水族館が、5年の歳月を経て、以前と同じ場所で再オープンを果たしたのだ。オープンというより、復活と言った方が相応しいだろうか?
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あれだけ大きな被害だったのだから、同じ場所で復活することはないだろう。そんな風に思っていた。
実際、震災後は久慈の市街で「まちなか水族館」として営業を続けていたから、そのまま続いていくのだろうな、と。
しかし、もぐらんぴあに関わる人や、久慈の人たちは、遠くで甘っちょろく考えていたオレとは違い、同じ場所で復活して見せた。
その強い思いと情熱には、ひたすらに頭が下がる思いだ。

もぐらんぴあに行ったのは実は今回が初めて。
だから、震災前の施設と比べて、という話はできないのだけど、行ってみて驚いたのは、その水族館がある場所だった。
もぐらんぴあは久慈市の国家石油備蓄基地の作業用トンネルが水族館に転用されてできた水族館なので、その名前の通り、トンネルの中にある。
それは聞いて知ってはいたけれど、大きくくり抜かれた岩盤のトンネルを目の当たりにすると「よくもまぁ、こんな所に水族館を作ったもんだなぁ…!!」と驚かずにはいられなかった。
トンネルと言っても、大きな重機が入れるほどの広さがある広大な空間。むしろ、心地よい暗さと、少しひんやりした空気。そして静けさ。
水族館としては、ここ以外にはない環境は、意外性というのか、新鮮な印象?
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水族館としての展示は、石油備蓄基地関連の展示を経た先にあって、まずは地元、久慈の海を紹介するコーナーから始まる。
震災前と復活後の両方に行ったという知人の話では、展示内容等も含め、大きくは変わっていない、というか、ほぼ以前のままに復活しているそうだが、このエリアは再オープンで新しく作られた水槽なのか、どれもピカピカ。
一番大きな久慈の海水槽では朝ドラで有名になった? 北限の海女や南部潜りの実演(土日祝のみ)も行われるらしい。
人が入って動き回るには、ちょっと狭いんじゃない? みたいにも思えたのだけれど、オレが行った平日にはその実演はなく、見てはいないのだけど……

トンネルはY字状に掘られていて、奥へ奥へと進んでいく感覚も何となく探検しているようで楽しい。
それなりに大きいとは言っても、そこは山をくり抜いたトンネルだから、水族館としての規模はそれほど大きくはない。
しかし展示は、南の海から深海、クラゲまで揃っていて、しっかり水族館、という印象。
とりわけ、加茂水族館からやって来たクラゲの綺麗さと、ダイオウグソクムシには驚いた。
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ダイオウグソクムシがいること自体が驚きだが、それが複数匹いて、しかも比較的明るい水槽で展示されていて見やすい。筆者の知る限り、日本で一番ダイオウグソクムシが見やすい水族館ではないだろうか?
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トンネルの奥深くにあるメインのトンネル水槽には、あの震災を生き抜いたことで有名になったアオウミガメの「かめ吉」も戻ってきていて、新生もぐらんぴあのイメージリーダーとして来館者の人気を集めていた。
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でも、館内通路の壁には“ここまで津波が来ました”と塗り分けられていたりして、それがオレの身長よりも上だったりするものだから、その時の恐怖が想像できるようで、ここから復活したんだもんなぁ…… と感慨深く思わされた。

水族館巡りの話(やや愚痴) [雑談]

「日本の水族館、回ったろうじゃねぇか!!」と決意してから、今年で10年め。
元々、仕事であちこち行くことは多かったと思うのだけど、水族館巡りを始めてから、ホント、いろいろな場所に出掛けていった。
水族館というきっかけがなければ、一生行く機会がなかったような場所もあったのだろうし、まったく知らなかった場所を見ることができたという意味でも、よかったんだろうなぁ、と思っている。
お陰で、旅行スキルがものすごく高くなって、遠征を始めた頃と比べると、よっぽど少ない経費で出掛けられるような自信が付いた(笑)
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でも、巡った数は100と少しと、全国制覇を目的としているにしては、かなりのスローペース。
初訪問以降、定期的に行くようになってしまった園館も少なくないから、いつまで経っても先に進めなかったりしているのも理由だ(笑)

ちなみに、オレが定義してる水族館とは、水族(魚、鯨類、鰭脚類、ペンギン、水生両生爬虫類)をメインで展示している施設。
できれば移動できない作りの水槽があって欲しいが、ない場合でもそれが水族館と呼ぶに相応しいと感じられれば、水族館としてカウントしている。
また、中村元氏のガイドブックには水族館として載っているけれど、旭山動物園など水族館的な展示をしていても動物園はカウントしていない。キリがなくなるからね。
でも、イルカショーや国内屈指のペンギン展示を行っているアドベンチャーワールドは、動物園だけれど水族館としてカウントしている。
まぁ、こんな感じの“オレルール”の中で全国を巡ってきたのだけれど、あとはこことここに行けば、ひとまず終了。と、ゴールに設定していた数は概ね115館くらい。

でも、訪問園館数が100を超えたことで、ようやくゴールが見えてきたかな、なんて思っていたのだけど、それがそうでもないようなのだ。
つい先日も、これまた遠くに知らない施設を発見してしまった。

そういうことがある度に思う。日本の水族館っていくつあるのよ? って。

これね、TV局の人とかからもよく聞かれたりするんだけど、120くらい、とか120以上、とかしか言いようがないよね。オレだってちゃんと把握できてないんだから。
JAZA加盟施設だけなら62だけれど、その中には誰がどう見たって水族館な海きららが含まれていなかったりと、こちらもあんまりアテにならない数字だったりする。

次々と見つかる見知らぬ水族館(的施設)を、どこまで回るべきなのか、というのは頭の痛い問題だ。
そうした見知らぬ施設の多くは、遠く、行きにくい場所にあったりすることも多く、行くための経費や時間も切実だ。
それでも、そうした出費や時間を捻出して出掛けるだけの価値があるなら、それでもいい。
しかし、これまでの経験では、ここまで来てこれかよ…… みたいに思わされることもしばしばで、それがまた、そうした施設に足が向きにくくなる理由にもなっている。
それがまだ、水族館が関係なくても行きたくなるような、例えば南の島のような場所ならいいのだけれど、特別な興味、関心がない地域だったりすると、いずれ、また…… 
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水族館情報の提供は、オレの仕事の一部にもなっていたりするから、情報が不足気味なそうした施設に足を運ぶ意味はあるんだろうなぁ、と思う反面、ニーズあるのかな? という不安が、そこに行くための出費を思いとどまらせる。

マニアックな見方を紹介する内容ではなく、水族館自体がマニアックな施設を紹介する「マニアック水族館ガイド」とか「日本全国 こんな所に水族館!!」みたいな本の企画書でも作ればいいのかしらん?
興味があるという媒体様からのご連絡、お待ちしています!?
タグ:水族館

コバンザメ可愛い!!@奄美海洋展示館 [海の魚]

奄美海洋展示館でもっとも印象に残ったもの…… それはコバンザメだった。
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珍しい種類でも、スペシャルな個体でもない、どこの水族館でも見られるごく普通のコバンザメだ。

何で!? と思われるかも知れない。逆の立場ならオレだってそう思う。
理由は簡単。可愛かったから。奄美海洋展示館はコバンザメが可愛く見える水族館だった。

コバンザメって、一般的にあまりいいイメージのない魚なのだろうと思う。
例えば、美ら海水族館のジンベエザメにくっついた沢山のコバンザメ。危険のない環境の中、はち切れそうな腹を上に向けて、泳ぎもせず運ばれているだけ…… そのあまりに不格好な見た目もあって、いい印象はなかなか持ちにくいものだ。
しかし、奄美海洋展示館の大水槽にいた2匹のコバンザメたちは、そんなイメージを覆し、実はとても可愛い魚であるということを教えてくれた。

奄美海洋展示館の大水槽にはコバンザメがくっつけるような大型魚がいない。
唯一くっつけそうなアオウミガメもさほど大きくないので、くっつこうと近付いてもそれを許してくれない。それどころかカメたちはコバンザメが近付くと口を開けて噛もうとする。
それでいて、壁などに張り付いてジッっとしているでもなく、水槽内をスイスイ回遊するように泳ぎ回っている。
水族館のコバンザメというと、大抵太りすぎて不格好だけれど、ここのはスリムで綺麗な体型を維持している。

ひとつ前のブログにも書いたように、奄美海洋展示館では大水槽のアオウミガメにおやつのレタスを与えさせてくれる。
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だから、人を見つけると、アオウミガメたちは必死の形相で集まってくるのだけど、それにつられて? 魚たちも集まってくる。
その中には件のコバンザメもいるのだが、水槽に投げ入れているのはレタスである。
寄ってきてもお前には関係ないよ…… と、近寄ってきたカメの前にレタスを投げ落とすと、コバンザメがそれをかすめ取っていった。
リアクションバイトかと思いきや、驚いたことに、吐き出すことなく、本当に食べてしまったのだ!!
コバンザメがレタスを食べるなんて聞いたことがないし、そもそも、コバンザメに草食性はないはずだ。
何かの間違い? 再びコバンザメにレタスを投げると、やっぱり食べる。
その度に“ええっ!! 食べた”と驚いていたら、そこにいた飼育スタッフ氏が「ウチの魚は何でも食べるんですよ」と、レタスの破片を投げてみせる。
すると、コバンザメ以外のイシダイやベラ類など、コバンザメ同様、普段は藻類などを食べなさそうな連中までレタスを食べる。
そんな意外な光景が驚きで、おかしかったから、カメのためのおやつだというのに、細かくちぎっては魚に投げるを繰り返してしまった(笑)
でも、カメとは違い、集まってきた魚たちも、好きこのんでレタスを食べていた訳ではないようなのだ。

閉館が迫り、魚たちの給餌の時間にそれが発覚した。
餌はごく普通に? オキアミなど。水槽に餌が撒かれると、コバンザメたちも他の魚と争うようにそれに群がる。
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そこにレタスが落ちてきても、カメ以外は見向きもしない。目の前に落ちてきても素通り。
オキアミの小さな破片には反応するのに、だ。
好きな餌、というか、本来食べているものがあるのなら、やっぱりそちらがいいようだ(笑)

魚たちの給餌時間が終わり、散会した後も、その場で眺めていたら、水槽内をそれまでと同じように泳いでいたコバンザメが寄ってきて、こちらの顔を覗き込むようなそぶりを見せる。
それも1度だけではなく、遊泳コースの途中、ほぼ毎回、こちらの顔を覗き込んでから泳いでいくのだ。何かしら気になることがあったのだろうか?
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どういう意図だったのかは知る由もないが、しばらくそんな様子を見ていたら、コバンザメが何だか犬のように思えてきて、「コバンザメ、可愛い!!」となったという訳だ(笑)

奄美海洋展示館のアイドルは、アオウミガメで間違いない。そこに異論はないけれど、個人的にはこのコバンザメを推したい!!
オレの知る限り、日本で一番可愛い? コバンザメがいるのはここだと思う(笑)

奄美海洋展示館(鹿児島・奄美大島) [水族館レポート]

日本には大小合わせて100以上の水族館が存在していて、その数はまだまだ増えつつある。
そのため、“こんなところにも水族館があるの!!”と驚かされることも多く、そんな知られざる水族館もまだまだ沢山あったりするんだろうなぁ…… と、ちょっぴり途方に暮れていたりするのだけど(笑)、その存在を知って“こんな所にも!!”と驚かされたのが、奄美大島にある奄美海洋展示館だった。
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その存在を知って、実際に行くまで、しばらく時間が掛かった。
水族館そのものはおろか、まず奄美大島自体の情報が少ないのだ。ネット検索しても、大きな書店に行ってガイドブックを探してみても、屋久島のオマケみたいに紹介されている程度。
件の施設のHPを見てみても、得られる情報は多くなくて、ホントにあるの? みたいな不安も少々……
という訳で行ってきました奄美大島。と言っても、実際に行ったのは4ヶ月前のことなんだけどね(汗)

目的の水族館である「奄美海洋展示館」はレンタカーで空港から約1時間ほど。奄美大島最大の街である名瀬の市街地から15分くらいの所にある大浜海浜公園の中にある。
ウミガメが産卵にやって来るという広大な砂浜、大浜海岸が目の前に広がる、とても素敵な場所…… なのだけど、オレが行った日は生憎の雨。
奄美大島は雨が多いらしい。
雨でも十分に素敵だったけれど、晴れた日ならではの素晴らしい景色も堪能したかったなぁ、と。

入館すると、展示館最大の水槽である奄美エコラマ水槽という大水槽に出迎えられる。
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砂浜から深場に至る奄美大島の海の環境を再現した水槽で、入り口正面部分が深場。水槽を囲むように配置された階段を上がりながら、サンゴ礁、浅場、砂浜と変化する環境が見学できる。

水槽内には、奄美の海に住む魚たちと3匹のアオウミガメが泳いでいるが、水槽の大きさに対して、魚の数はやや少なめ。色とりどりの魚たちが群れ泳ぐといった“南の海の大水槽”的な雰囲気ではないものの、中で暮らす魚にとってはゆったり広々。きっと快適に違いない。
数が少ない分、魚たちの愛想はよく、水槽に近づくと一斉に集まってきたりする。
また、3匹いるウミガメにはおやつのレタスを与えさせてくれるので、人を見ると必死なくらいに? 集まってくるので可愛い。まさにここのアイドル的存在だ。
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このエコラマ大水槽以外にも小さな水槽がいくつかあって、やはり奄美大島周辺に生息するエビやカニ、淡水魚なども展示されていた。
ただし、そこにいるのは比較的よく見る普通の種類が中心。奄美ならではの珍品、みたいなものがいたりする訳ではない。
だが、ネット検索して行った人のレポートなどを見ていると、オレが見たものとは違ったものが展示されていたという話もあったので、定期的に変更されたりしているのかも知れない。
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この施設、ここでは“水族館”として紹介しているが、必ずしも水族館ではない。
そもそも、施設の名称も水族館ではなく、海洋展示館となっていることからも分かるように、奄美の海をさまざまな角度から紹介する博物館なのだ。
館内にはパネルや模型などを使った博物館的展示もあり、水槽展示はあくまでそうした展示のひとつという位置づけだ。
そのため、水族館展示としては、ほぼ大水槽がすべて。
大水槽の住人はフレンドリーだから、カメや魚とおやつのやりとりをしているだけで、結構な時間が楽しめたけれど、先にも書いたように、規模は小さな施設だし、ここでしか見られないようなものもない。
だから、ここに来るためだけに奄美大島まで来ることはお薦めしない。

でも、奄美大島に来てみたい、とか、奄美大島に来る予定があるという人なら、是非、足を運んでみるといいと思う。
海洋展示館のある大浜海浜公園はしゃがみ込むだけで自然観察ができちゃうようなとても素敵な場所だし、展示館の展示を見れば奄美の海を深く理解できるような気分になれる。
オレはこの海洋展示館を目的に奄美大島まで出掛けたけれど、この海洋展示館がなければ奄美大島に来ることはなかったはずで、未知の奄美大島まで行くきっかけになってくれたことは結果的に感謝したい。

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ずっと雨だったけれど、奄美大島、いい所でした。
また行きたいなぁ、と思ってるくらい。
奄美にもう1度行ったなら、海洋展示館にはもちろん寄るけどね。

琵琶湖博物館のバイカル湖の魚たち [淡水魚]

バイカル湖について知っていること……

ロシア南東部に位置し、面積がほぼ九州に匹敵する大きさであること。
世界一古い古代湖で、固有種が沢山いること。
世界一深い湖で、透明度も世界一らしいこと。
世界遺産に認定されていること。

くらい、だろうか?

とは言えそれらも、どこかで聞きかじってきたくらいの話で、具体的にどんな場所にある、どんな湖なのか。
沢山いるという固有種がどんなものなのか。
ほとんど何も知らない。

数少ない“知っていること”が、固有の淡水アザラシであるバイカルアザラシ。
日本でも見られるそれこそが、オレが知るバイカル湖のほぼすべて。
遠く、情報もほとんどない湖に産するそれらが、日本で見られること自体驚きなのだけど、バイカルアザラシに関しては不思議と飼育、展示している水族館が多く、見ても驚かないくらいには見知った存在になってる。
しかし、それ以外はというと、せいぜいバイカルチョウザメを見たことがあるくらいで、限りなく未知の湖だ。

そんな知らない尽くしのバイカル湖から、琵琶湖博物館にやって来た生き物たち。

以前、洞庭湖の魚たちが展示されていた3つの水槽と、新たに作られたバイカルアザラシ用の水槽の4つで展示されている。
そこで泳ぐ魚とヨコエビは、オレも含めたほとんどの日本人にとっては初めて見るものばかりのはず。
それらのいくつかはバイカル湖の固有種、なのだけど、寒い地方の淡水魚なので、言うまでもなく地味。しかも、サケ科、コイ科、カジカなので、どれもこれも、一見するとどこかで見たことがあるような見た目。しかし、じっくり眺めてみると“こんなの見たことない!!”馴染みのない姿形であることに気付かされる。知っている何かと似ているようなのに、やっぱり知らない、そんな感じ。
久しぶりに魚見てドキドキしたわ(笑)

目玉、というか、バイカル湖展示の象徴的存在は、見た目のインパクトも強烈な大型ヨコエビ、アカントガンマルスで間違いない。
しかし、同じくバイカル湖からやってきた魚たちの存在も忘れて欲しくない。
現在、琵琶湖博物館で見られるバイカル湖産の魚類は、リニューアル前から展示されているバイカルチョウザメと、3つの水槽に別けて展示されたバイカル湖の魚たちの内訳はサケ科3種類、コイ科2種類、カジカの仲間4種類と淡水タラ。全部で11種類を見ることができる。しかもそのその内の4種類がバイカル湖の固有種だ。

それらの中で、琵琶湖博物館、というか担当学芸員氏のいち推しはサケ科のオームリ。
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小さな口と銀色の細長い体。よく見知ったサケ・マス類とはまったく違っていて、ワカサギとかコイ科魚類風な姿形をしているけれど、ちゃんとサケ科魚類。ちなみに、同じコレゴヌス属の魚としては、ユキマスという名前で日本にも移入されている。
いち推しされている理由は、琵琶湖博物館の学芸員氏の言葉を借りるなら「琵琶湖のニゴロブナみたいな存在」だから。
バイカル湖周辺の食文化と深くつながった魚で、漁獲量ももっとも多いらしい。
つまり、バイカル湖の漁業や、魚食文化の象徴的存在がこのオームリという訳だ。
リニューアル前の琵琶湖博物館でもバイカル湖を紹介するパネル展示はあったし、オームリの写真もあったけれど、生きた姿が公開されるのは、恐らく初めてだろうと思われる。

サケ科魚類でもう1種、ハリウスも気になる1匹。これもまたバイカル湖の固有種だ。
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見た目は頭の丸いオームリ、という感じで、大きさも近いので、見慣れないのもあって見間違うこともしばしばだったが、ほぼ銀1色で模様や色のないオームリとは違い、このハリウスはヒレを中心に、やや色味があって、色味のないバイカル湖水槽の中では華やか? な部類。
とは言え、その“華やかな体色”も、決して派手さはないのだけれど……

バイカル湖に生息する魚としては、現地で“シロコロブカ”と呼ばれているカジカの仲間も多いようだ。
琵琶湖博物館でも4種類が展示されていて、その内2種類が固有種。
カジカの仲間というのは、海産でも淡水棲のものでも、似たような色、形をしているものだが、バイカル湖産のものもそれは変わらないようだ。
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しかし、固有種の1つであるボリシャーヤ・シロコロブカはちょっと雰囲気が違っている。
ネットワーク模様が入る体は、他の種類に比べると明るく目立つ。顔つきも目が大きいので、ちょっと可愛い(気がする?)

これら固有種と比べると、固有種ではないものは少々インパクトに欠けるような気がしてしまうのだけど、新たに展示された10種類の内、日本での飼育例があるものは恐らくロタロタ(淡水タラ)1種だけだろうと思う。
つまり、それ以外の種類も激レアだということは間違いない。バイカル湖からやって来ているのは間違いないのだし。

そんな非・固有種としては、サケ科のレノックとコイ科のヴォストチュニュイ・レッシュが印象に残った。
原始的なサケ科魚類だというレノックは、バイカル湖水槽の中でももっともサケ・マス類らしい体つきと、少し尖った顔がちょっぴりレイクトラウトを彷彿とさせる… ような気がするのも印象的だった。
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また、ヴォストチュニュイ・レッシュは、コイ科でも見るからに日本にはいないタイプ。同じような体型を持った種類は東南アジアには多いのに、寒いシベリアにもこんな体型のコイ科がいるんだなぁ、というのが印象に残った。
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本当はまだまだ書きたいことがいろいろあるのだけど、長くなりすぎたのでこの辺で。
これらの魚の魅力は、魚に特別な興味のない人にはちょっと伝わりにくいかも知れないが、魚好きならきっと何かしら感じるものがあるはず。
混雑が収まる頃を狙って、是非、見に行ってみて欲しい。

新生・琵琶湖博物館水族展示室 [水族館レポート]

4日前の14日、約1年の閉館期間を経てリニューアルオープンを果たした琵琶湖博物館水族展示室。
新規館のオープンやリニューアルの話も少ない今年、もっとも大きな注目案件と言っていいだろう。

正直言うと、不安だった。

琵琶湖博物館の水族展示室はお気に入りの水族館であり、現状で不満がない、つまりは変化を求めていない水族館だったからだ。
これまで、リニューアルによって生まれ変わったことで、以前のようには足が向かなくなってしまった水族館もあったから、琵琶湖博物館にはそうなって欲しくなかったのだ。
しかし、リニューアルに関して聞こえてくるニュースと言ったら…… 変化を望んでいないオレには、何とも不安になるようなものばかり。
不安と期待を抱きつつ、生まれ変わった水族展示室へと向かう足は、決して軽いものではなかった。

結果的にはオレの不安は杞憂に終わった。
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壁の色、水槽内の照明、レイアウト等々…… 確かに変わっていた。
これまでただの通路だった場所にも、様々なパネルなどが設置され、見所はそれまでより大幅に増やされている。
しかし、水槽そのものは、リニューアル前と同じ。
水族展示室と同じくリニューアルした上階のC展示室がガラリと様変わりしていることを考えると、いくつか新しい水槽はできているとは言え、“変わった”という印象は薄い。
大きな水槽やその壁が建物の構造体となっている事情もあって、C展示室のようにその場を更地にして1から作り直すことができなかったという事情もあったそうだが、“リニューアル”というよりは“リフォーム”と言った方がイメージしやすいかも知れない!?
オレにとっては変化の少なさは好印象だったけれど、それが水族館的に良かったことなのかは分からない。ドラスティックな変化を期待していた人にとっては拍子抜け、かも知れないから。

新しくできた展示も良かった。
「暮らしの中の魚たち」の展示ゾーン、最後のところに作られた鮮魚店「魚滋」。
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鮮魚店、と言っても、もちろん本物ではなく、並んだ商品も含めて精巧に再現されたレプリカ店舗だ。
琵琶湖周辺地域は昔から、そこで獲れる魚を使った独自の食文化を発展させてきた。
有名なのは鮒寿司だが、それ以外にもその地域ならではの特産品も多い。
ほとんどの人にとって、魚の興味といえば何よりその“味”だろうと思うのだが、湖産魚類の利用方法と、食文化をひと目見ただけで分かるように紹介された展示は、多くの人の興味を引くのだろうし、オレはそこに並んだ魚やその料理を食べてみたいと思った。

そして、まったく新しく作られた水槽が、カットリヤナを再現した水槽だ。
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カットリヤナは、湖の魚を漁獲するためのひとつである「梁・やな」の1種。
湖から流入河川へ遡上するる魚たちの姿や、場合によっては梁を飛び越えようとジャンプしたり、季節によってはそこで産卵する姿も見せられるかも知れない、とのこと。
この水槽にはアユ、ハス、ニゴイが入っていたけれど、しばらく誰も通らなかった水槽前に急遽大勢の人がやって来たせいか、ハスが盛んにジャンプを繰り返す。
遊泳力の強い魚だということは知っていたつもりだったけれど、こんなに跳ぶの!! というくらいのジャンプを何度か見せてくれた。
水槽から出ちゃうんじゃないかとヒヤヒヤするくらいの大ジャンプ。
運が良ければ、そんなシーンにも遭遇できることもある? 水槽だ。

そして、バイカルアザラシが展示されることで話題となった「世界の古代湖」ゾーン。
ここはリニューアル前、「世界の湖」だったコーナーだ。
チョウザメ水槽とタンガニイカ湖の水槽だけは手つかずで残ったが、それ以外は中身丸ごと、あるいは水槽ごと変更になった。
展示内容的にはもっとも変化が大きかった部分だが、話題性ではやはりバイカルアザラシだろう。オレが行った内覧会当日も、午前中は報道陣が、午後は特別入場していた年パス保有者たちが水槽前を埋め尽くしていた。

バイカル湖の展示は今回のリニューアル最大のトピックスだ。
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アザラシ用も含めれば4つの水槽があてがわれているが、正直、アザラシなんてオマケみたいなもの。関西で初めての展示らしいのだけど、琵琶湖博物館以外でも見られるので驚きやありがたみは少ない。
一方、固有の魚類と大型ヨコエビは、ここでしか見られない超激レア生物である。
寒い地域の魚なので、サケ科、カジカが多く、後はコイ科少々といったラインナップだが、どれも見たことがないものばかりどころか、名前すら聞いたことがないものがほとんど。
飼い方だってよく分からない未知の魚たちを、こうして生きた姿で紹介してくれたことは本当に凄いと思うし、ありがたいと思う。

中でも、2種類の大型ヨコエビ類は、その何とも気持ちわ…… じゃなかった、カッコいい強烈ルックスも手伝って、今回のリニューアルの超目玉。琵琶湖博物館のフラッグシップ展示と言っていいんじゃない? みたいなインパクトがある。
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TwitterやYoutubeでの人気ぶりを見ていると、もしかすると、本当にダイオウグソクムシ以来のブームが到来するかも!? みたいな気がしたくらいだ。
展示に出ているもの以外にも、まだいくつか隠し球があるらしいので、それらが展示に登場する日も心待ちにしたいと思う。
新装オープン間もない今は、とても混雑しているらしい。でも、このバイカル湖の生物たちが見られるだけでも、混雑をかいくぐる価値はあると思う。
元々素晴らしかった琵琶湖産生物たちは、相変わらず素晴らしいまま見られるのだからね。

激レア生物探訪@須磨海浜水族園 [海/淡水・魚全般]

もうずいぶん前の話なのだけど、クロウミガメのことを南知多ビーチランドと沖縄美ら海水族館でしか見られない!! なんて書いたら、ブログを読んでくれた人から“須磨海浜水族園にもいます”と書き込みをもらったことがあった。
以降、いつかは見に行かなくちゃ、と思いながら月日は流れ…… 昨年、ニフレルのオープンで関西に行く機会ができたのをきっかけに“そうだ!! 須磨に行こう”となった。
コメントをもらってから約4年、最後に須磨海浜水族園に行ってから6年が経過していた。
とは言え、帰りの時間が決まった日帰り出張。水族園にいられる時間は最大2時間ほどと、ゆっくり見ていられる時間もなく、気になるものだけを確認するという、実に慌ただしい訪問。ほとんど何も見ずに終わった感があるし、オレが行った時に行われていたリニューアル工事も終了し、新しい展示ではワニも展示されているらしい。
次に行く時は、じっくり時間を取ってちゃんと見学してくるつもり。今度はそう遠くない内に、ね。

スマスイに行ったからには、クロウミガメをチェックせねば!!
というワケで本館屋上のウミガメプールへ。
いた!! それもかなり大きな個体だ。
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オレの知る限り、須磨を含めて国内4カ所でしか見られない激レアウミガメなのだけど、見た目はアオウミガメによく似ているせいか、特別なものを見ている感は薄い?
プールの正面に説明が書かれたパネルが珍しい種類であることを伝えているけれど、ウミガメプール自体が屋上の片隅でひっそり、といった感じなので、見落としてしまいそうだが、実は珍しいカメがいるのです!!

激レアウミガメはもう1匹、ヒメウミガメがいたことには驚かされた。
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クロウミガメと同じく、こちらも国内で4カ所でしか見られない激レア種。
ただ、そこにいることを知っていたクロウミガメとは違い、こちらはいるとは知らなかった種類である。
後述するサメを見ようと、大水槽に行った時、アクリル面に向かって泳ぎ続けるウミガメが目に入った。
パッと見、若いアカウミガメだと思って特に意識もしていなかったのだけど、ふと見ると、アカウミガメにしてはやけに寸詰まった感じ。
ん? と思ってよく見ると、ヒメウミガメだったというワケだ。
ええっ!! 何でこんなのがいるの!! と驚いていたら、そこにちゃんとパネルが出てた。
ちなみに、ヒメウミガメとクロウミガメの両方を見られる施設は、国内2カ所のみ。結構凄いことなのだ!!

ヒメウミガメを見つけて驚いたが、大水槽に張り付いていたのはクロトガリザメを見るため。このクロトガリザメも目的のひとつだった。
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これまた結構前の話なのだけど、スマスイのオフィシャルブログに大水槽にクロトガリザメがいるという話が出ていたのだ。
それを見たのは結構前だったので、ちゃんと生きているか心配だったのだけど、ちゃんと見ることができた。何せサメだからね。
メジロザメっていうのは、どの種類見ても同じような色、形をしていて、どれを見ても“見たことあるような、ないような…”みたいな印象なのだけど、クロトガリザメだと思ってみているせいか、確かにハナザメやクロヘリメジロとは違うなぁ!! なんて思ったり(笑)
ちなみに、このクロトガリザメ、日本周辺では特別珍しい種類でもないようなのだけど、水族館で展示されることは少なく、明確にクロトガリザメとして見たのはオレも2回目。現状だと、これが見られるのは須磨だけじゃないかと思う。

同じく、須磨だけでしか展示されていない魚が、アマゾン館にいるドラードキャット。
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1匹しかいないが、80~90㎝くらいある、かなり大きな個体だ。
このドラードキャット、観賞魚としては比較的コンスタントな輸入があるので、これまた驚くほど珍しい魚ではない。しかし、それを育てる、というか大きくするのが難しく、このサイズまで成長しているのは、恐らく日本でこの1匹だけではないかと思う。
水槽飼育していると、とにかく突進して吻先を潰してしまうので、綺麗なまま育てるのも不可能に近い。須磨の個体もその例に漏れず吻先は下に向いてしまっているが、それがこの程度で収まっていて、かつこのサイズまで成長したという点は驚き以外の何物でもない。
同じ水槽にいるピライーバやジャウーに目が行きがちだが、余所の水族館でも見られるそれらとは違い、ドラードキャットはここのこの1匹だけ。いろいろな意味できわめて価値ある1匹だと言っていい。

日本で1匹という意味では、世界のさかな館にいるショベルノーズ・スタージョンもそうかも知れない。
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アメリカ、ミシシッピ川に生息するScaphirhynchus属のチョウザメで、一般的なチョウザメと比べると小型で、体型もヒョロッと細長い。
他の種類のように泳ぎ回ることもなく、専ら水底をモソモソ這うように動く変わり種だ。
昔(25年くらい前)は、観賞魚として幼魚が沢山輸入されていたが、それ以後、ピッタリと輸入が途絶え、観賞魚店で見掛けることはなくなった。
須磨で展示されているものは、恐らくその時の生き残りではないか? と思っている。
もちろん、沢山輸入されていたので、どこかで生き残っている個体もいるかも知れないが、チョウザメはいろいろな意味で個人で飼いきるのが難しく、その可能性は低いんじゃないかなぁ、と。少なくともオレは、須磨のこの個体以外、見たという記憶はない。
そうすると、この個体が日本で見られる最後の1匹なのかも?
そうでなかったとしても、激レア魚であることは間違いない。

チョウザメの話@標津サーモン科学館 [淡水魚]

ひとつ前のブログで書いた通り、標津サーモン科学館のもうひとつの主役はチョウザメだと思う。
水族館でチョウザメは珍しいものではないけれど、北海道の水族館では余所の水族館では見られないような種類、品種がいたりなどチョウザメの展示が充実している。
チョウザメなんて、どれを見たって同じような色、形をしているので、それが珍しい種類だと言われても、ありがたみを感じにくいという人も少なくないと思うが、それに興味があるという人にとっては、驚きや喜びを感じられることが多いのだ。
標津サーモン科学館は、そんなチョウザメ好きには外せない水族館のひとつだと言える。

その充実ぶりの理由が、周辺の海で捕獲されることがあること。
かつて北海道の川ではチョウザメが遡したそうなのだけど、今は昔の話。
しかし、海を回遊するものに関しては、今でも時々漁獲されることがあるらしく、特に昨年(2015年)はダウリアチョウザメの当たり年だったとか。
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そうして漁獲された大きな個体が水族館前に置かれた簡易プールに収容されていた。
ダウリアチョウザメは北海道以外の水族館では滅多に見掛けない稀種である。

簡易プールのひとつには、かつて北海道の川に遡上していたというミカドチョウザメもいた。個体の性質によるものなのか、はたまた野生捕獲個体だからなのか、水族館のチョウザメとは思えないほど神経質で、人影に怯えるようなそぶりを見せる。
そのせいか、水面には隠れ家代わりの覆いがされていて見にくいのに加え、オレが行った当日はどんよりとした曇りだったので、屋外の水面が非常に見にくいコンディション。そうでなくても見にくいものが、ほとんど見えないに近かったのが残念だった。
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次はよく晴れた日に行きたいなぁ!!

ダウリアやミカドも珍しい種類なのだけど、標津まで来なければ恐らく見られないだろうチョウザメが、館内にいるベスカルだ。

超高級食材であるキャビアを産むチョウザメは、養殖が盛んに行われている魚種でもある。
そのため、産業化を目指した様々な研究が行われており、北海道でも北海道大学と標津サーモン科学館、その他の水族館と共同で、チョウザメの繁殖事業や研究がなされている。
そうした研究によって作出されたのがこのベスカルという訳だ。
その名前からも想像できるが、ベスカルの片親は、水族館でもよく見られるベステル。それに、カルーガ(ダウリアチョウザメ)を掛け合わせた北海道らしい? 品種だ。
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ベステルはベルーガ(オオチョウザメ Huso huso)とステルヤージ(コチョウザメ Acipenser ruthenus)の異属間雑種だが、その片親のオオチョウザメとダウリアチョウザメは同属。非常に乱暴な説明だが、ベスカルは75% Huso属の品種ということになる。
Huso属は、Acipenser属に比べると、より大型化し、非常に大きな口を持っている。
ベスカルにもその特徴がちゃんと受け継がれていて、見た目はHuso属らしい。
そんな口の大きさが活かされるのが、「指パク体験」だ。
ベスカルたちが泳ぐ屋内の池では、餌を与えることができるのだけど、チョウザメ用としては異例の浮上性の餌。
チョウザメたちは水面に浮かぶ餌を食べるようトレーニング? されていて、餌を撒くと一斉に集まってくる。そこに指を突っ込むと、チョウザメが食い付いてくるというプログラムだ。
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池にはボスと呼ばれている1m超の個体が最大で、アベレージサイズは80~90㎝くらい。
ボスなら指4本がそのまま口に入ってしまうほどの大きさだ。
Huso属ならではの特徴をものすごく分かりやすく理解できるプログラムだと思う。

ただ、実際に指に食い付かれるのは、少々ハードルが高い。
チョウザメの口には歯がないので、噛まれたところで怪我はしないということは分かっているのだけど、水面で餌を吸い込む時、かなり大きな音がするので、思いの外それにビビってしまい、なかなか水に手を突っ込む勇気が出ないのだ(笑)

また、人を見て集まってきても、餌がなければすぐに散会してしまうし、指だけ入れても反応があまりよくない。なので、ちゃんと? 指に食い付かれたいという人は、餌を手に握りしめてから水に手を入れ、そこで指を出すと反応よく食い付いてきてくれる。
さほど大きくないチョウザメとは言え、餌を食べようと勢いよく食い付いてくるので、洗濯ばさみで挟まれる程度には痛い。
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楽しかったので、何度も餌を買って、ずいぶん長い間それをやっていたら、ずっとパクパク噛まれ続けてた親指がちょっと赤くなった。
先にも書いたように、怪我はしないけれど、やり過ぎるとそのくらいの痛い目? は見ることになる(笑)

動画
https://youtu.be/InOCgG6e26g

外の簡易プールにいる2m級のダウリアチョウザメは、腕ごとパクリとやってくるらしい。
餌を与える際、水族館のスタッフ氏がそれをやってるのを動画で見て、オレもやりたい!! なんて思ったりしたのだけど、実際、その半分以下のチョウザメの口に手を突っ込めるようになるまで、少し時間を要したので、2m超のチョウザメに腕を差し出せるかは?
ただ、この指パク体験、なかなか面白いのでオススメです!!
個人的には、これがやりたくて、もう1回標津に行きたいなぁ、と思ってくらいだし(笑)

標津サーモン科学館(北海道) [水族館レポート]

遡上してきたサケを自然に近い状態で観察できる施設が日本に3カ所ある。
川で捕まえた個体を水槽展示したものではなく、遡上する川や水路に観察窓を取り付けて、自然のまま、あるいはそれに近い状態を見ることができる施設のことだ。
その内の2カ所、千歳水族館と新潟のイヨボヤ会館は既に訪問済み。残るひとつは北海道の東、標津にある標津サーモン科学館。
前々から行ってみたいと思っていたんだけど、昨年の遡上時期(9月初旬)にようやく行ってきた。
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標津サーモン科学館は遡上サケを観察できる3カ所中でも、もっとも東に位置していることもあり、一番早い時期からサケの遡上が見られる。
8月の中旬頃からサクラマス、カラフトマス、シロザケの順で始まり、11月中旬頃まで続くとのこと。標津は北海道でも多くのサケが集まってくる地域のようで、その時期には沢山の漁獲があるらしい。
先にも書いたように、オレが行ったのは9月初旬。他の2カ所には遡上がなく観察できないカラフトマスを狙って出掛けたのだけど、狙い通り、その遡上を見ることができた。

到着し、入館…… の前に、館の横を通り抜けて、まず、その先にある標津川まで行ってみる。
そこには観覧橋が掛かっていて、標津川とそこに設置されたウライ(遡上サケの捕獲装置)を見ることができる。川を泳ぐサケたちの姿だけでなく、捕獲されたサケたちの選別などの作業も見学できる。
川には沢山の遡上サケたちの姿が。天気が今ひとつだったので、川の中はハッキリとは見えなかったが、それでもかなりの数のサケがいることが見て取れた。
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大きなシロザケは分かるのだけど、はたしてこの中にカラフトマスもいるのかまでは当日の天気(光条件)では分からなかった。

川のサケを見た後、ようやく入館。
入館すると標津の海をテーマにした大水槽に迎えられる。
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泳いでいたのは海で捕獲された遡上前のサクラマスやカラフトマス。そしてソイやカレイ、カスベなど標津周辺で漁獲される魚、ブリやボラなど回遊してくる? 魚などが泳ぐ地域性の強いもの。
標津周辺の海を想像できるラインナップである反面、サケ・マス類がいない秋以外の時期だと少々寂しいのかも? そういう意味ではやはりサケの遡上時期がオススメの大水槽なのかも知れない。

大水槽の隣の部屋は、遡上サケを観察できるこの施設のメインというべき観察室。

とは言え、標津川に面した観察窓がある訳ではなく、標津川から引き込まれた水路に観察窓が取り付けられている作り。
そういう意味では千歳水族館よりも、新潟のイヨボヤ会館に近い。
しかし、窓はより大きく、水位も高いので目の前を泳ぐサケたちの姿はよりダイナミックだ。
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大雨などの翌日は遡上数が増えるので狙い目だが、水が強く濁るので見にくくなる。オレが行った日は微妙な天気で、水の濁りも強かった。本降りの雨ではなかったためか、水路を泳ぐ個体数は多くなかったものの、成熟したカラフトマスとシロザケが泳いでいた。カラフトマスを目当てに9月の早い時期に行ったのが当たったようで、水路を泳いでいるのはカラフトマスの方が多い。それが目的だったので、大きな満足感が得られたが、時期が遅くなると、両者の数が逆転してくるのだそうだ。
運がよければ繁殖行動も見られることがあるらしい。

標津サーモン科学館なんていう名前の施設だから、その主役は当然、サケ・マス類なのだけど、もうひとつの主役はチョウザメだと思う。
標津周辺では回遊してきたダウリアチョウザメが漁獲されることがあるようで、オレが行った時にも、大型のダウリアチョウザメが何匹かストックされていたのに加え、ダウリアチョウザメとベステルの交雑品種である「ベスカル」なるチョウザメを多数展示している。
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このチョウザメが相当に楽しませてくれたので、その話はこの次のブログで改めて。

これらのチョウザメの他にも、水槽展示されたサケ・マス類など、遡上時期でない時でもそれらの姿を見ることができるが、わざわざ行くなら、やはりサケの遡上時期に合わせて行きたいと思ってしまうのは、オレがサケの遡上に縁のない地域に住まう者だからだろうか?
ついでに言うと、科学館横にあるレストランでは、この時期ならではのサケを舌でも楽しむことができるし、買って帰る(食材として)こともできるしね。

目的だった遡上カラフトマスも見られたし、チョウザメも面白かった。
そういう訳で、個人的にはかなり楽しい施設だったし、サケの遡上が見たい人、チョウザメが好きだという人なら、その時期に行きさえすれば間違いなく楽しめる施設じゃないかと思う。
難点があるとするなら、ウチから遠く行きにくいことだろうか?

新生・サケのふるさと 千歳水族館(北海道) [水族館レポート]

昨年、2015年は新規オープンや大規模なリニューアルなどが続いた水族館の当たり年だった。
7月25日にオープンした「サケのふるさと 千歳水族館」もそのひとつ。
「千歳 サケのふるさと館」が大規模リニューアルを経て生まれ変わった施設だ。
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オープンしたのは昨年7月。オレが行ったのはその約3ヶ月後の10月末。
今頃? と言われてしまいそうだけど(汗)… 半年以上も前の話で、それ以降行っていないので、変わっている点もありそうだけど……

千歳水族館、というか、サケのふるさと館は、立地の利便性もあり、北海道の水族館ではもっとも多く足を運んだ施設であり、個人的にも好きな水族館のひとつだ。
それが大規模リニューアルするというのだから、当然、期待してしまうというものだ。
とは言えそこは北海道の水族館である。行きやすい場所にあるとは言え、簡単には行けない場所。どうせ行くならサケの遡上時期に合わせたいところだが、2015年のサケ遡上遠征は標津に行ってしまっていたので、2015年中には行けないかも、なんて思っていたところに、降って沸いたように北海道での仕事。幸運にも行くことができた。

ふるさと館の時代から、館の横を流れる千歳川の水面下を館内から観察できる観察室が自慢であり、この施設ならではの見所ともなっているため、サケの遡上時期には1年でもっとも多くのお客が集まるという。まぁ、オレもそのひとりではあるのだけど、サケが遡上しない時期の観客の満足度を高め、年間を通して入館者数を増やすというのも、リニューアルの目的だったようだ。

先にも書いたように、オレが行ったのは10月末。それも3連休の中日というタイミング。
リニューアル3ヶ月後のサケの遡上時期、3連休中日。もう完璧なまでの混雑条件。
ええ、それはもう激混みでしたよ。水族館に隣接する道の駅もリニューアルしていたことも手伝って、駐車場に入るだけでも待ち時間が発生していたほど。
流石にそんな混雑は落ち着いているのだろうけど、条件が揃うとそのくらいの混雑もあり得るということ。

人の波を掻き分けるようにしながら入館。
入館直後からそれまでとは雰囲気が変えられていて、違う施設であることが演出されているのだけど、メインの大水槽とその脇に並ぶ大きめの水槽の配置は変わっていないが、フロアも以前より暗くされ、水槽がより際立った印象。
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大水槽の照明も変更され、それまでよりも暗くなった反面、今まで以上の奥行き感のある、より大きな水槽に見えるように演出され、今どきの水族館らしい雰囲気の水槽となった。

水槽の数も増えていて、中でも注目は新設された支笏湖大水槽だ。
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千歳川の源流でもある支笏湖は、千歳市にある湖であり、千歳川をテーマにする水族館としては避けて通れない? 展示である。
以前のふるさと館にも支笏湖水槽はあったけれど、新水槽は大水槽と銘打たれているくらいで、チョウザメの泳ぐ大水槽に次ぐ大きなもの。
天井に向かってそびえるようなクリアで大量の水と、その奥に広がる青さ、そして水に揺れる水草。そのどれもが清涼感たっぷりで、暑い時期ならとても気持ちよく見えるのだろうと思う。
水槽の中を泳ぐのは、支笏湖を代表するヒメマスの他、ニジマスやフナ、エゾウグイなどと、いずれも小ぶりで色味も地味な小魚ばかり。
この水槽で楽しむべきは、魚そのものよりも、水の透明度や冷たさなど、支笏湖のイメージを膨らませられることなのかなぁ、と思ったり。
ただ、気になるのは揺らめく水草が本物だったこと。オレが見た時から、既に半年が経過しているのだけど、ちゃんと綺麗なまま育っているのかなぁ、とちょっと心配。あの水草がなくなると、水槽の印象もかなり違ったものになりそうだから……

新しい支笏湖大水槽、そしてその裏手には大きなタッチング水槽が2つ。
よくこんなスペースがあったなぁ!! と驚くところだが、ここは以前あったシアターの跡地。立派なシアタースペースを持つ水族館は少なくないけれど、個人的に水族館にシアターは要らない!! と思っているので、それが水槽に代わったことはいいことだと思う。

その先の千歳川ゾーンも大きく変更された。
壁面に沿った水槽は、それまで片側だけだったのが両側に水槽が作られ、その周辺には擬岩まで配されている。
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ただ、その分、通路が狭くなったので、館内が混雑している時には渋滞発生ゾーンになってしまう。通路の両側に水槽があるため、狭い通路が完全に詰まってしまうのだ。
だから、というだけの理由ではないけれど、通路の水槽はこれまで通り、片側だけで良かったんじゃない? というのがオレの意見。

そしてその先、世界の淡水魚ゾーンも大きく変更された展示ゾーンだ。
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先にも書いたように、ふるさと館時代は、サケの遡上のない時期は、来客数が少なくなる傾向があったそうだ。
そんなサケがいない時期でも水族館の楽しさを高めることを目的に作られた展示ゾーンだ。
変わった形の置き型水槽に、ピラニアや淡水エイなど、驚くほど珍しいものではないけれど、普通の人には“ちょっと変わった”魚たちが顔を揃えている。
淡水魚の水族館だから、こういうのがいてもいいと思うのだけど、それぞれ形の違った水槽が並び、そのいずれもが中の魚にマッチしたとは言い難い形状、サイズだったりする。
タッチング水槽のところでも感じたのだけど、まるで水槽のショールームのような感じで、見せたいのは水槽? みたいな印象。
正直、ちょっとガッカリした部分でもあった。

千歳川にサケがおらず、館内は大混雑。外は大雨という三重苦でしっかり楽しめなかったことも影響していると思うのだけど、個人的にはリニューアル前の方が好きだったかも、と思ってしまった。
その時受けた印象がそのままなのか、気分の問題だったのか。
また足を運んで、再確認してこなくちゃ!! と思っている。
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