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ヨシキリザメの話 [サメ]

水族館でも高い人気を集める存在ながら、その展示が難しいのがサメだ。
うまく飼える種類もあるが、500種類以上ある中のほんのごく一部。
しかも、うまく飼えないのはラブカやミツクリザメなどの深海ザメだけではなく、浅い海に生息するよく知られている種類にも飼いにくい、飼えない種類が数多くいる。

例えば、イタチザメ。
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海では何でも食べてしまう強力な捕食者であり、超大型で数も多いため南西諸島やオーストラリアなどでは捕殺されたりしているほどなのに、それが水槽に入ると途端に脆弱なものとなり、1年生きればちょっとした記録になるくらいに、あっという間に死んでしまう。

仙台うみの杜水族館が挑戦を開始したヨシキリザメの飼育、展示はそんなイタチザメよりもさらに困難なもの。サメを飼ったことも扱ったこともないオレが言うのも何だけど、その難しさは深海ザメに匹敵するのでは、とさえ感じているくらいだ。
とても残念なことに、大水槽を泳いでいた2匹は、残念ながらオープンを前に死んでしまったようなのだけど、プレオープンの前、内覧会やプレスデーの時には確かに泳いでいたのだ。
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プレス向けの報道資料には、その展示開始を知らせるリリースが入っていたし、水槽横の魚名板のパネルにも、一番上に一番大きく表示されていたのがヨシキリザメだった。
それらは水族館の“本気”を感じさせた。偶然、いい状態で獲れたから展示してみよう、ではなく、展示するんだ!! という強い意志が見て取れたような気がしたのだ。
そのこだわりは、仙台うみの杜水族館が宮城県の水族館だから、なのだろうと思う。
ヨシキリザメは漁獲量が多く、練り製品やサプリメントの材料に多用されており、そのヒレは高級なフカヒレとなる。
三陸沖で多く獲れることもあり、水揚げは宮城の気仙沼で多い。つまり、宮城県に縁の深い水産物のひとつであり、三陸をテーマにした水槽の主役としては、まさにうってつけな存在と言えるのだ。

とは言え、そこはヨシキリザメである。
これまでの最長飼育記録は、葛西臨海水族園が1999年に達成した244日。
先にも書いたように、存在自体は珍しいものではなく、水族館へも時折搬入されることがあり、展示したことがある水族館は意外と多かったりする。
オレとしては、何としても見てみたい魚のひとつでもあったため、そんな話を聞きつける度に水族館に電話を入れるも、間に合ったことがなかった。
飼育についての可能性を聞いてみたこともあった。
しかし、帰ってくる答えは、水槽への適応性が悪い、壁を認識しない、等々、絶望的にすらなるようなものばかり。オレが飼育不能種だと考えているのも、そういう話を聞いてのこと。
唯一と言っていい、葛西での長期飼育例も「最初から広い水槽で飼い始めたのがよかったのでは」とのことだったが……
ちなみに、葛西ではマグロの大水槽で飼育を行っていた。

ただ、ミツクリザメなどの深海ザメとは違い、ある程度狙って獲れるなのだそうだ。
もちろん、仙台うみの杜水族館も再度の展示に向け、捕獲に向かっているという話も聞いたような……

今でこそ、20年以上の長期飼育に成功している美ら海水族館のジンベエザメだって、最初の1匹は10日しか生かせなかったところからスタートし、様々なトライアンドエラーを繰り返しながら、今に至っている。
仙台うみの杜水族館がヨシキリザメでやろうとしていることも、まさにそれ。
とても難しい挑戦なのだろうと思うのだけど、そこに挑戦しようと考えたこと自体、まずは評価されるべきだと思うし、応援したいと思う。
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いずれにしても、ヨシキリザメが生きて泳ぐ姿を見られるチャンスは、もっとも高い水族館であるのは間違いないだろう。
でも、しばらくは、長生きさせられない可能性が高い。見たいのなら、搬入のニュースが出たらすぐに駆けつける必要があるが、そこで見られるのはあの美しい姿なのである。
仙台に駆けつける理由としては、十分過ぎるだろう。

あとは仙台うみの杜水族館のスタッフ氏たちが、この困難なチャレンジを成功させて、いつ行っても見られる存在にしてくれることを願うばかりだ。
頑張って欲しい!!
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コメント 4

タカ

こんばんは

外洋に生息するサメの長期飼育は難しい様ですね。
常に泳いでる魚だけにどうしても閉鎖環境だと怪我やストレスで弱ってしまう。
オサガメの長期飼育が困難なのも同じ理由だと思います。
ですがマンボウな等の飼育困難な魚も少しずつ長期飼育のノウハウが掴めてますし・・・。
アオザメやホオジロザメの様なネズミザメ科の水族館飼育が楽しめる日も来るのではと思います!

先日、か〇うさんに行ってきました!
ガー好きにはたまらないショップですね。
夢の様なショップでした。
by タカ (2015-07-19 00:26) 

ミストラル

>タカさん

こんにちは。お元気でしたか?
ブログがなくなっていたので驚きました。

サメは壁を認識しないのだとよく聞きます。
認識しても、しばらくすると、方向感覚をなくしたように衝突を繰り返して死ぬ、そんなのを何度か見てきました。
超高性能な感覚器官を持ってる生き物だけに、何かしらの不具合を生じてしまうんでしょうかねぇ?

ホオジロは日本ではありませんが、飼育記録があります。
小さな個体と大きな水槽があれば、何とかなるかも知れません。
オサガメも壁を認識しないのだそうです。
鱗がない体で壁に体を擦り続けると、皮や肉がずる剥けになってしまうのだとか。それでもすぐには死なないそうですが…

東京にも来られたのですね!!
今、いいガーがあそこに集まりますよね。
そこに日常的に出入りしてるオレからすると、いいんだか、悪いんだか、といった感じですが(笑)
by ミストラル (2015-07-19 17:23) 

タカ

こんばんは

ブログしてますよ~。
友達登録して頂いてるので閲覧できると思いますが・・・。

サメは壁を認識しない!一理ありそうですね。
海の王者が壁に激突してるのはいたたまれないです・・・。

飼育記録があるホオジロはたしか幼魚でしたよね。
海外の水族館で最後は放流されたのかな!?

オサガメの件・・・なまじ生命力が強い亀だけにボロボロに
なりながら楽に死ねないのは見てて辛いでしょうね。

か〇うさんのガー!
たまらないです!
やはりガーに強いショップだけあり自然とガーが集まりますね。
マニアさんのネットワークもあるのでしょうね。
飼育設備もすごく参考になりました。
by タカ (2015-07-20 22:30) 

ミストラル

>タカさん

ありました!!
ずっとログイン状態にしていたものが、ログアウトになっていて、「記事がありません」と表示されるものだから、なくなったのかと勘違いしておりました(汗)
またまた増やされたんですね~!! ガーの泳ぐ池も羨ましいです。

飼育されていたホオジロは2m未満の幼魚です。
水槽の同居魚を襲うこと、飼育スタッフへの危険度合いの向上などから、放流されてしまったようです。
痛々しい状態のオサガメは、そのまま展示されていたそうですよ。
8年くらいは飼われていたそうです。かなり前の話、ですけど。
by ミストラル (2015-07-25 19:01) 

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